課題別の取り組み
建物が抱える課題ごとに、取り組みの内容、必要な要素技術の組み合わせ、関係者の役割をまとめています。個々の建物の事例は「建物事例」で紹介しています。
新築で検討する
新築ビルのデータ連携要件をビルOS前提で定義する
竣工後に中央監視からデータが取り出せない、特定ベンダーに縛られて機能を追加できない。
ZEB Ready・『ZEB』を設計段階で達成する
2030年度に向けて基準が引き上がる中、超高層や複合用途でもZEB水準を求められる。
既存ビルで取り組む
既存ビルの空調を設備更新なしで自動最適化する
設備更新は投資が重く時期も限られる。運用担当者が不足し、設定は竣工時のまま放置されがち。
機器更新時の容量見直しでZEB Readyを取る
既存ビルの設備は安全率を積んだ過大容量のまま更新されがちで、効率が上がりきらない。
設備の予知保全と遠隔監視
突発故障による停止とテナントクレーム、保全人材の不足。公開事例が少なく導入判断の材料が乏しい。
既存ビルの電化と排熱回収による深い脱炭素改修
排出上限規制や性能下限基準により、既存の大型ビルでも大幅な排出削減が求められる。
既存住宅・マンションを断熱改修する
既存住宅の大半は現行省エネ基準を満たしていない。マンションでは合意形成が壁になる。
新築・既存のどちらでも
デジタルツインで建物を計画・運用する
設計時のモデルと運用データが分断され、改修計画や制御の検討に使われていない。
防災・BCPのためのエネルギー自立
災害時の停電でテナントの事業継続が止まる。BCP性能はテナント誘致の条件になりつつある。
設計値と運用実績の乖離を埋める
ZEBとして設計しても、運用で設計どおりの性能が出ないことが多い。原因が分からないまま放置される。
建物の需要柔軟性(DR・VPP)で系統に貢献する
再エネの増加で系統の需給調整が難しくなる。建物側の調整力は眠ったままになっている。
在室・人流データでワークプレイスを最適化する
出社率の変動で空間と設備の使われ方が読めない。テナントへの付加価値を示しにくい。
熱源システムを負荷に合わせて最適運転する
熱源は建物のエネルギー消費の大きな割合を占めるが、運転の最適化は熟練者の手動調整に頼っている。
街区・まちづくりで考える
大規模マンションのZEH-Mと街区エネルギー管理
トップランナー制度などで分譲マンションにも高い省エネ水準が求められる。
都市スケールのエネルギーシミュレーションで改修計画を立てる
既存街区の脱炭素は建物ごとの改修と熱供給の組み合わせで考える必要があるが、評価手法が確立していない。
街区で水素・燃料電池を活用する
電化だけでは賄いにくい熱需要や非常時電源をどう脱炭素化するか。
都市OSで既成市街地をエリアマネジメントする
既存ビル群はオーナーも設備もばらばらで、エリア全体の最適化や防災対応がしにくい。
地域冷暖房とデジタル基盤で街区のエネルギーを最適化する
建物単体の省エネには上限がある。街区内で建物ごとに熱源を持つと規模の効率が出ない。