最終更新 2026年10月8日
既存

設備を替えずに省エネする:既存ビルのクラウド制御の向き不向き

公開日  更新日

空調設備を更新せず、クラウドから運転を最適化する取り組みが国内で広がっています。どんな建物に向いていて、どこに注意が必要かを整理します。

この記事の要点

  • 設備更新なしで導入できるクラウド制御の事例が、オフィスや店舗で増えている
  • 向いているのは、運転設定が竣工時のままの建物や、稼働が日によって変わる建物
  • 始める前に、効果の測り方と手動操作の扱いを決めておくことが重要

更新を待たずに始める省エネが広がっている

国内のオフィスビル5棟では、天候や室内環境、人流から先回りして空調を制御する仕組みが、空調設備を更新せずに導入されました。コンビニエンスストア48店舗でも、複数台の空調をクラウドで制御して電力の約3割削減を目指す実証が行われています。

設備の更新は投資が大きく、時期も限られます。運用の見直しから始められることが、既存ビルでこの手法が注目される理由です。

既存ビルは「後付け」が前提になる

既存ビルでは、中央監視を全面的に入れ替えることは現実的ではありません。都内の築23年のオフィスビルの改修のようにクラウド型の基盤でソフトを更新していく方法や、大学キャンパスでの実証のように既存設備に機能を後付けする方法が試されています。

実務者の視点:向き不向きと、始める前に決めること

運用の現場から見ると、クラウド制御が効きやすい建物と、注意が必要な建物があります。

  • 効きやすい:運転設定が竣工時のまま、テナントの在室が日や時間で大きく変わる、個別空調の台数が多い。
  • 注意が必要:中央熱源で制御の権限が複数の会社に分かれている、既存の自動制御と干渉する、効果を測るための計測点が足りない。
  • 始める前に決めること:効果を比べるベースラインと検証方法、現場で手動操作したときの扱い、設備メーカーや管理会社との責任分界。

資料:国内外の建物事例一覧

掲載している建物事例を、所在地、新築・既存、建物用途、採用している要素技術、出典とあわせて一覧にしたデータです。

ダウンロードする

関連する取り組み

本記事は公開情報に基づいています(2026年10月時点)。各事例の出典は事例ページに記載しています。

CONSULTATION

計画中・運用中の建物に、どこまで当てはまるか一緒に整理します

新築の企画段階でのデータ連携要件や、既存ビルの運用改善の進め方など、建築設備の設計と運用に携わるメンテルのメンバーがご相談に応じます。

相談するこのメディアについて

資料:国内外の建物事例一覧

  • 国内外の新築・既存の建物事例
  • 建物用途・要素技術・出典を一覧化
  • Excelで並べ替え・絞り込みが可能
ダウンロードする